自閉症の特性を持つ兄と定型発達の妹が織りなす日常を発信するYouTubeチャンネル「もっくん&かりんとう」をご存じでしょうか。温かい家族の姿に心を打たれる一方で、チャンネルの収益構造や、動画の向こう側にいる両親の素顔について気になっている方も多いはずです。
そこで今回は、もっくん&かりんとうチャンネルの収入の実態と、父親・母親それぞれのプロフィールや役割について詳しく解説していきます。単なる数字の羅列ではなく、家族の想いや社会的意義まで踏み込んでお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
もっくん&かりんとうの収入の実態
- YouTubeからの広告収益はどれくらいか
- YouTube以外の収入源とその内訳
- 収入を巡る賛否両論と家族の想い
YouTubeからの広告収益はどれくらいか
もっくん&かりんとうチャンネルの収益について、複数の分析サイトが興味深いデータを公開しています。チャンネル登録者数が約14万5千人、総再生回数が2億5千万回を超えるこのチャンネルは、年間で約714万円の収益を上げていると推定されているのです。
この数字は、累計では3千万円を超える総収益に達しており、家族系チャンネルとしては堅実な成果といえるでしょう。2020年4月の配信開始から5年近くをかけて積み上げてきた実績は、毎日のように動画を投稿し続けた努力の結晶に他なりません。
興味深いのは、直近1ヶ月で約70万円、1日あたり平均2万3千円ほどを稼いでいるという分析結果です。もっくんが将来、一般就労で同程度の収入を得ることは極めて困難であることを考えると、この活動が持つ経済的意義の大きさが浮き彫りになります。
YouTube以外の収入源とその内訳
もっくん&かりんとうの収入は、YouTubeの広告収益だけに依存していないという点が注目に値します。noteでは有料記事を販売しており、1記事あたり180円から1000円という価格設定で、読者に深い内容を提供しているのです。
さらに、Amazonアソシエイトプログラムに参加することで、動画内で紹介した商品からも収益を得ています。発達障害に関連する書籍やグッズなど、視聴者が実際に必要とする商品を紹介することで、自然な形での収益化を実現しているわけです。
企業とのコラボレーション案件も見逃せない収入源となっています。2024年には発達が気になる子供の保護者向け相談サービス「ふぉぴす」とのコラボキャンペーンを展開するなど、社会的意義のある企業との提携を進めることで、収入の多様化と安定化を図っているのです。
収入を巡る賛否両論と家族の想い
もっくん&かりんとうの活動に対しては、賛否が大きく分かれているのが現実です。「子供を晒して稼いでいる」「きょうだい児が可哀想」という批判的な声がある一方で、「特性を活かした素晴らしい方法」「将来のための経済基盤づくり」と評価する声も多く聞かれます。
どちらの意見にも一理あるというのが率直なところでしょう。確かに子供のプライバシーへの配慮は重要ですが、見た目では分かりにくい自閉症の特性を社会に広めるという公益性も無視できません。
母親は動画の中で、もっくんの発達障害について少しでも多くの人に知ってもらいたいという想いを繰り返し語っています。収入は確かに得ていますが、それは啓発活動の対価であり、同時にもっくんの将来を支える経済的準備でもあると考えれば、この活動の多層的な意味が見えてくるのではないでしょうか。
母親(オカン)のプロフィールと役割
- 母親の年齢と健康状態について
- 軽度ADHDを持つ当事者としての視点
- 二人の子育てに向き合う日々の葛藤
母親の年齢と健康状態について
もっくん&かりんとうチャンネルの中心人物である母親は、44歳(2024年時点)という年齢で二人の子育てと動画配信を両立させています。動画内では「オカン」という愛称で親しまれ、よねちゃんという愛称で呼ぶ友人もいることから、本名には「よね」という文字が含まれている可能性が高いでしょう。
注目すべきは、オカンが早期の更年期に直面し、現在ホルモン治療を受けているという事実です。薬を服用した日は体調が優れないこともあり、発達障害のある子供の育児と更年期の症状を同時に抱える大変さは想像を絶するものがあります。
そんな辛い状況の中でも、オカンは甘いものを口にすることでパワーをチャージし、前向きに活動を続けています。ちょっとした隙間時間にご褒美のスイーツを楽しむ姿は、完璧な母親像ではなく、等身大の人間らしさを感じさせてくれるのです。
軽度ADHDを持つ当事者としての視点
オカン自身も軽度のADHDを持つ発達障害の当事者であるという点は、このチャンネルの大きな特徴です。発達障害児を育てる立場でありながら、同時に自分自身も特性を持つという複雑な状況は、彼女の発信に独特の深みを与えています。
過去には、もっくんのパニックや癇癪に疲弊し、心療内科でうつと診断され投薬治療を受けた時期もあったそうです。それでも活動を続けてこられたのは、同じような悩みを持つ家族に少しでも役立ちたいという強い使命感があったからでしょう。
当事者だからこそ語れるリアルな困難と、それでも前に進もうとする姿勢が視聴者の心を打ちます。完璧ではない自分を隠さず見せることで、同じように悩む保護者たちに「一人じゃない」というメッセージを届けているのです。
二人の子育てに向き合う日々の葛藤
オカンが最も悩んでいるのは、もっくんとかりんちゃん、二人の子供への接し方のバランスです。表情豊かでコミュニケーション能力の高いかりんちゃんとの関わりは癒しになる一方、つい彼女ばかりを可愛がってしまうことへの罪悪感を抱えています。
忘れられないエピソードがあります。3歳のもっくんが、涙ぐみながら「もっくんかわいい」と言ってきた瞬間、オカンはハッと我に返ったそうです。上手く言葉にできない特性を持ちながらも、親から愛されたいという気持ちは健常児と何も変わらないのだと気づかされた、重要な転機だったといいます。
現在は、もっくんが療育に行っている時間を利用して、かりんちゃんが親を独占できるように配慮しているそうです。女子会と称して二人で出かける時間を作ったり、かりんちゃんが思い切り甘えられる環境を意識的に設けることで、きょうだい児への配慮を怠らない姿勢には頭が下がります。
父親(パパ)の存在と家族での役割
- 動画にあまり登場しない父親の実態
- 父親の職業に関する情報と推測
- 陰で家族を支える存在としての重要性
動画にあまり登場しない父親の実態
もっくん&かりんとうチャンネルにおいて、父親の存在は控えめです。「パパ」と呼ばれる父親は動画にほとんど登場せず、視聴者の中には「お父さんはいるの?」と疑問に思う人もいるほどの影の薄さといえるでしょう。
しかし、登場頻度が少ないことが、家族への関与の低さを意味するわけではありません。むしろ、母親が動画撮影や編集に集中できるのは、父親が別の形で家族を支えているからこそだと考えるのが自然です。
実際、家族でのお出かけ動画では父親も同行しており、東京ドイツ村や友人宅訪問など、家族の時間を大切にしている様子が窺えます。カメラの前には出ないものの、確実に家族の一員として機能している父親の姿は、むしろ現代的な家族のあり方を示しているのかもしれません。
父親の職業に関する情報と推測
父親の具体的な職業については、公式な発表がなされていません。一部の情報サイトでは「トラック運転手ではないか」という推測も見られますが、これは確認された事実ではなく、あくまで憶測の域を出ないものです。
確実にいえるのは、母親がYouTube活動に専念できる経済的・時間的余裕があるということです。これは父親が安定した収入源を持ち、家計を支えていることを強く示唆しており、実質的に一家の大黒柱としての役割を果たしていると考えられます。
興味深いのは、千葉県在住という情報から、首都圏へのアクセスが良い地域で暮らしていることが分かる点です。療育施設や専門医療機関への通いやすさを考慮した住環境の選択には、父親の意向や経済的な裏付けも大きく関わっていることでしょう。
陰で家族を支える存在としての重要性
注目を浴びるのは母親と子供たちですが、父親の存在なくしてこのチャンネルの継続はあり得なかったはずです。更年期とADHDを抱える妻を支え、発達障害のある息子と定型発達の娘を育てるという状況は、父親にとっても相当な負担があるに違いありません。
それでも家族の活動を陰から支え続ける姿勢には、言葉にならない深い愛情と覚悟が感じられます。表舞台に立たない選択をしながらも、確実に家族の土台を支えている父親の役割は、むしろ称賛に値するものではないでしょうか。
家族それぞれが異なる役割を担い、互いを補い合いながら前に進んでいく様子は、視聴者に多くの示唆を与えています。完璧な家族ではないけれど、それぞれができることを精一杯やることで成り立っている関係性こそが、このチャンネルの真の魅力なのかもしれません。
もっくん&かりんとうについてのまとめ
もっくん&かりんとうチャンネルは、年間約700万円という収入を生み出しながら、自閉症への理解を広めるという社会的使命も果たしています。単なる金銭的成功ではなく、もっくんの将来のための経済基盤づくりと、同じ悩みを持つ家族への情報提供という多面的な価値を創出しているのです。
この記事の要点を復習しましょう。
- YouTube広告収益は年間約714万円で、累計3千万円超の総収益を達成
- note、Amazonアソシエイト、企業コラボなど複数の収入源を確保
- 母親(オカン)は44歳で更年期治療とADHDを抱えながら活動
- 父親は表には出ないが、家族を経済的・精神的に支える重要な存在
- きょうだい児への配慮など、家族それぞれの葛藤と成長が見られる
- 賛否両論がある中で、社会的意義と経済的必要性のバランスを取っている
もっくん&かりんとうの活動は、障害のある子供を持つ家族の新しい生き方を示しているといえます。完璧ではない姿をありのままに発信することで、多くの人に勇気と希望を与え続けているこの家族の今後の活躍にも、ぜひ注目していきましょう。
